USB PDってなに?USB-Cとどう違うの?

ヨメ

マサオカ
一言でいうと、充電速度がめちゃくちゃ早くなる規格です。
本日はUSBの高速充電規格「PD(PowerDelivery)」について、わかりやすく解説します。
対応端末や、使っている端末に使う専用ケーブルも合わせて優しく紹介します。USB PDに迷ったらこちらをご覧ください。
目次
USB PD(PowerDelivery)とは?
USB PD(パワーデリバリー)はUSB-C(USB type-C)に対応した充電の規格です。
混同されやすいですが、USB PDはUSB-Cの種類ではありません。USB-Cの種類は2種類しかありません。
- USB 3.0(=USB 3.1 Gen1)
- USB 3.1(≒Thunderbolt3)

図のように、全てのUSB-CがUSB PDに対応しているわけではないのです。全くの別物として考えましょう。

ここで、それぞれの特徴を押さえておこう。
USB-C
- 「データ転送」の規格
- 最大10Gbps
- USB-Cは2種類
USB PD
- 「充電」速度の規格
- 最大100w
- USB PDは1種類
USB PDは、接続したデバイスの「最適な電圧・電流」の組み合わせを読み取ってもっとも効率の良い電力量での充電を行います。
全ての電子機器には、推奨の電圧値(V)と電流値(A)が決まっています。
- 電圧は「5V/9V/15V/20V」など
- 電流は「1.5A/2A/3A/5A」など
それぞれの推奨値を読み取り、自動で組み合わせて最適な電力量を流すのがUSB PDの機能です。

例えば、iPadは5.1V×2.1Aで10.7w。
電圧と電流の最大値をかけ合わせると20V×5A=100wとなり、最大100wの出力が可能です。
従来の充電規格「USB-C 3.0(Gen1)」の最大値は5V×900mA(4.5W)ですが、計算がややこしいので以降の説明ではざっくり5Wと表記します。
従来の充電器は標準で5Wしか出ませんが、PD規格では最大100Wの電力供給が可能になります。

つまり、USB PDは従来(USB2.0)の20倍の速度で充電ができるってことですね!
USB PDを使うためには、デバイス・ケーブル・充電器全てPD対応でないといけません。
- 充電するデバイス
- 充電ケーブル
- 充電器
この3つが「PD対応」である必要があります。
USB PDをサポートするデバイス
多くのデバイスがUSB-Cに対応していますが、全ての端末がPDに対応しているわけではありません。USB PDに対応している代表的なデバイスは以下の通りです。
- MacBook Pro(USB-Cモデル)
- 一部のノートパソコン
- iPad Pro(第二世代)
- ニンテンドースイッチ
- iPhone8以降
- Galaxy S9以降
USB PDをサポートする充電器
充電器もPD規格に対応しないといけません。代表的なPD対応充電器を紹介します。
超小型のUSB-C高速充電器

PDとUSB-Aの二口充電器

USB PDをサポートするモバイルバッテリー
一部のモバイルバッテリーにもUSB PD対応モデルが存在します。代表的なものを紹介します。
10000mAh

20000mAh

どのケーブルを用意すればいいの?


わかりません。どれを買えばいいか教えてください。
iPadProやニンテンドースイッチなど(USB-C接続)で充電したい場合

iPhone(ライトニング端子)をPDで充電したい場合

USB PD(PowerDelivery)まとめ
USB-Cはたくさんの表記があり、とてもややこしくなっています。

USB PDはこの表記の一種ではなく「高速充電ができる機能のひとつ」なので混同しないよう注意しましょう。
USB-C
- 「データ転送」の規格
- 最大10Gbps
- USB-Cは2種類
USB PD
- 「充電」速度の規格
- 最大100w
- USB PDは1種類
- USB-C 3.0
- USB-C 3.1(Gen1)
- USB-C 3.1(Gen2)
- Thunderbolt3

ちなみに、「USB-C 3.0」と「USB-C 3.1(Gen1)」、「USB-C 3.1(Gen2)」と「Thunderbolt3」はそれぞれ名前が違うだけで同じ規格です。

めちゃくちゃ ややこしいね・・・
この二つは、データ通信速度が違います。充電速度の規格PD(パワーデリバリー)とは違うので注意しましょう。
USB-CとUSB PDについて理解できたら、次は最適なガジェット探しですね。
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