こんにちは、マサオカです。
MacBookを外部モニター出力したい。
USBやSDカードをスマートに接続したい。
PCの電力供給もケーブル一本で行いたい。
MacBookにはUSB-C端子しかないので、外部モニターやUSB機器が接続できません。
繋ぐにはUSB-Cハブが必要になりますが、端子を挿しすぎるとデスクがごちゃごちゃになり、MacBookを気軽に持ち運べなくなるのが不満でした。
外付けデバイスをまとめて管理できるアイテムはないものか・・・
ヨメ
この不満を解消する、シンプルでミニマムなUSB-Cドックを紹介します。
USB 3.2 Gen2対応のUSB-Cドック「CalDigit SOHO Dock」です。
合計8ポート。カードサイズの小さなドックですが、性能はかなりパワフル。シンプルなデスクセットアップを目指す人におすすめです。特に、M1 Macにピッタリな構成になっています。
- USB-C (PD パススルー充電) x 1
- USB-C 10Gb/s (ホスト接続) x 1
- USB-C 10Gb/s (データ接続) x 1
- USB-A 10Gb/s (データ接続) x 1
- DisplayPort 1.4 x 1
- HDMI 2.0b x 1
- UHS II SDカードリーダー x 1
- UHS II microSDカードリーダー x 1
これひとつあれば、PC本体の充電・4K/60Hzモニターの出力・USB・SD・MicroSDカード接続をひとまとめにできます。
SOHO DockはPC電源で動くバスパワー式ですが、USB-C充電器を繋ぐと最大100Wのパススルー給電に対応。自宅でパワフルに充電しながら、外にも気軽に持ち出しできる。そんな柔軟性が魅力のドックです。
それでは、Caldigit SOHO Dockをレビューしていきます。
- デスクをスッキリさせたい人
- 外部モニター+USB端子+PC給電をまとめたい人
- ノートPCに外付けディスプレイを増設したい人
- 外出先でPC端子を拡張したい人
YouTubeでも紹介しました
目次
CalDigit USB-C SOHO Dockのデザイン
USB-Cドックはコスト削減のためプラスチックで作られることが多いですが、SOHO Dockは放熱性の高い高級アルミニウムが使われています。
マサオカ
本体のアルミを通して熱を放出するので、ボディは熱くなりやすいです。SSDの書き込みをしてると触れないくらいです。
ポート・インターフェース
ポート配置はかなり考えられていて、よく抜き差しするポートは前面へ、挿したままのポートは背面に置かれとても使いやすい。
- SDカードリーダー(UHS-Ⅱ)
- MicroSDカードリーダー(UHS-Ⅱ)
- USB-C 10GB/s(データ用)
- USB-A 10GB/s(データ用)
前面にはSDカード、マイクロSDカードスロット・USB-C 3.2 Gen2・USB-A 3.2 Gen2が用意されています。カメラの写真データやSSDなど、なんども抜き差しする端子を前面に集めた非常に使いやすい配置です。
- HDMI 2.0b
- DisplayPort 1.4
- USB-C PD(パススルー 100W)
背面にはモニター系統のHDMI 2.0b・DisplayPort 1.4と、USB-C PD(100Wのパススルー充電対応)が用意され、抜き差ししない端子は裏側にまとめられています。
SOHO Dockはバスパワー式で電源不要ですが、USB-C充電器を接続することで最大100Wのパススルー充電に対応します。
側面にひとつ、USB-C(3.2 Gen2 10MB/s)ポートがあり、この端子をMacBookに接続して使います。
外観デザインとサイズ
上部には左下にCalDigitのロゴがあります。
下部には、滑り止め+傷防止のゴムラバーが付いていました。
付属品はUSB-C to USB-Cケーブル(50cm)が一本。あとは説明書でした。パススルー充電で使うUSB-C充電器は別売りです。PCに使っていたUSB-C充電器を再利用しましょう。
重さは118gで、サイズは6.4×9.3×1.9cmです。
マサオカ
ドックなのにとにかく小さくて、デスクの邪魔になりません!
CalDigit USB-C SOHO Dockの特徴
- USB 3.2 Gen2
- ケーブル一本でPC給電+4Kモニター+外部デバイス接続
- 8ポートの大容量通信
- MacBookに90W給電
- バスパワー
- Win/Macに対応
CalDigitのSOHO Dockは、米カリフォルニアのMacサードパーティメーカー「CalDigit」が販売するクラウドファンディング発のコンパクトなUSB-Cドックです。
SOHOは「Small Office Home Office」の略で、小規模オフィスから自宅PC環境にまで対応。
SOHO Dockを使えば、
- USBを10GB/sの速度で高速通信しながら、
- 4K/60Hzの映像出力を行い
- MacBookの急速充電を行う。
この全てを一本のケーブルで同時に行えます。
さらにUHS-Ⅱ対応のSD・MicroSDカードリーダー付き。
マサオカ
各ポートの最高スペックを詰め込んだロマン機ってかんじ。
SOHO Dockには、合計8つのポートが搭載されています。
- USB-C PD (最大100W パススルー充電) x 1
- USB-C 10Gb/s (ホスト接続) x 1
- USB-C 10Gb/s (データ接続) x 1
- USB-A 10Gb/s (データ接続) x 1
- DisplayPort 1.4 x 1
- HDMI 2.0b x 1
- SDカードリーダー(UHS II )x 1
- microSDカードリーダー(UHS II ) x 1
マサオカ
MacBookに必要なものは全部揃っています!!
転送速度が従来の2倍
DOHO Dockは、ドックには珍しいUSB 3.2 Gen2規格に対応しました。USB-A端子まで高速通信できるようになった、「USB-Cハブ」上位機種。
マサオカ
数千円で購入できる「USB-Cハブ」はUSB3.2 Gen1を採用しています。USB 3.2 Gen2の速度の半分ですね。
Gen2とかGen1とかややこしいね・・・
ヨメ
マサオカ
USBの話は言い出すとキリがないから「USB 3.2 Gen2はGen1の2倍凄い」って覚えておいて!
USB-Cの高速通信規格。5GB/sの速度しか出ないUSB 3.2 Gen1に対して、Gen2では最大10GB/sの高速通信が可能です。通信速度が倍に増えるため、よりスピーディーにデータ転送できます。
USB-A・USB-Cは最大10GB/sの高速通信を行います。従来のハブと比べて2倍の速度。
UHS-Ⅱ対応のSDカード・マイクロSDカードは最大312MB/sで通信します。
大きいデータの受け渡しをする時にめちゃくちゃ便利です!
ヨメ
HDMIとDP1.4から選べる4K/60Hzのモニター出力
モニター出力はHDMI 2.0b・DisplayPort 1.4ポートの2種類。手持ちのモニターにあった最適な出力を選び4K/60Hz出力を行います。
DP1.4に対応していない2017年以前のMacは4K/30Hzになるので、利用できるMacを確認してから購入しましょう。
- 2018年製15インチMacBookPro
- 2019年製16インチMacBookPro
- 2020年製13インチMacBookAir
- 2020年製13インチ4ポートMacBookPro
- 2019年製iMacs with AMD graphics
- 2019年製Mac Pro
- 2020年製Apple Silicon Macs
- iPad Pro
60Hzとか30Hzって何の数字?
ヨメ
マサオカ
リフレッシュレートと言います。この数字が大きくなればなるほどディスプレイがヌルヌル動きます!
モニター出力ですが、デュアルディスプレイ出力しているMacユーザーには注意点があります。
映像出力端子が二つ(HDMIとDisplayPort)用意されていますが、外部ディスプレイを2台繋ぐと4K/60Hzの「ミラーモード」になります。
これはSOHO Dockが原因ではなく、MacOSがMST(Multi-Stream Transport)をサポートしていないため。
ひとつのDisplayPortコネクタを通して、複数のディスプレイ装置に対処して動作させる機能
DP1.4に対応したWindows機は2台のモニターを拡張してデュアル出力できます。Windowsでデュアル出力した場合は4K/30Hzになります。
最大解像度 | Mac | Win |
---|---|---|
最大モニター数 | 1枚 | 2枚 |
シングルモニター 最大解像度 | 4K/60Hz | 4K/60Hz |
デュアルモニター (ミラーモード) | 4K/60Hz | 4K/60Hz |
デュアルモニター (拡張モード) | – | 4K/30Hz |
PCに最大90Wの電力供給+バスパワー
SOHO Dockは最大100Wの電力供給ができるUSB-C電源で動きますが、電源を抜いてもパスパワーで動きます。
持ち運び時にはバスパワーで動かし、自宅ではPC充電しながら使う使い分けができるのが便利ですね。
このレベルのUSB-Cドックが気軽に持ち運べるなんて斬新!!
ヨメ
ノートPCへは最大90Wのパススルー充電に対応。MacBook Pro16インチに必要なW数は97Wなので、全てのMacBookでほぼ最適なパフォーマンスの充電ができます。
モデル | 必要なW数 |
---|---|
MacBook Pro 13インチ | 61W |
MacBook Pro 15インチ | 87W |
MacBook Pro 16インチ | 96W |
MacBook Air | 31W |
もちろんiPad ProやiPhone、タブレット端末の充電も可能です。
CalDigit USB-C SOHO Dockを実際に使った感想
マサオカ
実際に使った感想です!
まず、今までのPCセットアップを紹介しておきます。
クラムシェルモードのMacBook Pro(2018)に、デュアルディスプレイモニターを使っていました。USB-Cドック「CalDigit USB-C Pro Dock」を利用して、DisplayPort 1.2を二本接続して出力した構成です。
細かな構成は「マサオカブログのデスクツアー」で紹介しているので、合わせてご覧ください。
このUSB-C Pro DockをSOHO Dockに入れ替えて使用したレビューを書いていきます。
SOHO DockとUSB-C Pro Dockの比較
M1 MacBookに最適な構成
私が使っているThunderbolt 3ドック「CalDigit USB-C Pro Dock」は、現環境で最高峰のスペックを持っています。
価格も3万円と悪魔的ですが、2枚のモニターを拡張出力するのに最適で、2ポートのDisplayPort 1.2を使って2台のモニターを4K/60Hzの解像度で出力できます。
なのですが。Mac側で悲しい仕様変更がありました。
2020年モデルのM1チップ搭載 MacBookから、外部ディスプレイ出力がシングルモニターだけになり「デュアルディプレイ環境で拡張出力」ができなくなりました。
マサオカ
USB-C Pro Dockはオーバースペックで、場所をとるだけ・・・
今まで使っていた「USB-C Pro Dock」はモニター出力端子にDisplayPort 1.2が2つついていますが、M1 MacBookはモニター1枚しか出力できないので、片方のポートが不要になります。
今回レビューしているSOHO DockはHDMI 2.0とDisplayPort 1.4が一つずつ付いているので、環境を選ばず4K/60Hzの映像出力が可能です。
- 2018年製15インチMacBookPro
- 2019年製16インチMacBookPro
- 2020年製13インチMacBookAir
- 2020年製13インチ4ポートMacBookPro
- 2019年製iMacs with AMD graphics
- 2019年製Mac Pro
- 2020年製Apple Silicon Macs
- iPad Pro
USB-A端子の転送速度も5GB/sから10GB/sにアップしており、SOHO Dockは一部USB-C Pro Dockを上回るスペックをもっています。
よくなったポイント
- パススルー85W→100W
- USB-A が5GB/s→10GB/s
- マイクロSDポート追加
- HDMIに対応
- ACアダプターの撤廃
- バスパワーの対応
- 1/2のサイズ
劣っているポイント
- USB-Aのポート数が3→1
- LAN・イヤホンジャックなし
- 5Kモニター出力不可
- デュアル出力不可
値段も、30,800円から19,800円に下がりました。Thunderbolt 3ドックはめちゃくちゃ高価なので、性能を考えるとSOHO Dockの方がコスパが良い。
マサオカ
サイズも値段もコンパクトになり、不要な端子がなくなります。
LANポートやイヤホンジャックが必要な方はUSB-C Pro Dockを選びたいですが、そこが必要なければ今後のホームオフィス環境ではSOHO Dockが最適な構成になります。
Macで「拡張デュアルモニター出力」できない理由
Windowsはデュアルモニターを拡張出力できるのに、なんでMacはできないの?
ヨメ
マサオカ
2つの理由で、拡張デュアルモニターができません。というか、SOHO Dockが「拡張デュアル出力に対応する必要がない」んです。
- モニター出力する技術が違う
- M1チップ搭載Macはデュアルモニターに対応できない
マサオカ
まずは技術。
SOHO DockはMST(マルチストリーム トランスポート)の技術を使って二画面の映像出力を行います。この技術により、4K/30Hzでモニター拡張が可能になります。ですが、MacOSはMSTに対応していません。
MacにはThunderbolt 3という技術があり、USB-Cに映像出力を含んでデータ通信を行います。この技術によって、4K/60Hzでモニター拡張が可能になります。ですがSOHO DockはThunderbolt 3に対応していません。
Mac・SOHO Dockそれぞれに拡張ディスプレイを出力する技術があるのですが、互換性がないので不可能。
Mac | SOHO Dock | |
---|---|---|
Thunderbolt 3 | ◯ | – |
MST | – | ◯ |
Mac端末にHDMIとDisplayPortの両端子をモニターに接続した場合、4K/60Hzで同じ画面が表示されます。(ミラーモード)
マサオカ
そしてMac側の問題。
2020年以降に発売されたM1チップ搭載のMac(M1 Mac)は、Mac miniを除きシングルモニター出力にしか対応していません。
Mac側がデュアル拡張モニターに対応できないので、ドック側で対応する必要がなくなりました。M1チップが搭載されたMacでは、どう頑張ってもデュアルディスプレイ環境が作れません。
今後発売するMacが仕様変更され、もう一度デュアルディスプレイ出力に対応することを祈りましょう。
転送速度が速くて快適、でも熱は結構持つ
ドックの快適さは、「接続機器の通信速度」と言い換えられます。SOHO DockはUSB 3.2 Gen2に対応しているため、USB-C・USB-A端子は10GB/sでのデータ通信が行えます。これがとても快適。
USB-C 3.2 Gen2に対応したSSDの読み込み速度をUSB-CとUSB-Aで測ってみました。
マサオカ
6GBの動画ファイルが1秒で移動できます!!
SDカード・MicroSDカードリーダーはUHS-2に対応しているので、312MB/sの速度で通信も可能です。
地味に嬉しいのが、MicroSDカードへの対応。USB-C Pro DockにはMicroSDカードリーダーがついていなかったのでSDカードのアダプタをかましていました。直接挿せるようになりめちゃくちゃ便利です。
SSD利用中は本体がかなり熱くなります。外付けディスプレイのクラムシェルモードで運用、外付けSSDを利用している状態だと50℃くらいになっていると思います。
ただ、アルミ製なので本体が熱を持つのは正しい状態です。
Macは最大90Wのパススルー対応
本体スペックでは最大100Wと表記がありますが、ノートPCへは90Wのパススルー給電が可能でした。
私はMacBook Pro13インチなので快適に動作しています。MacBook Pro16インチは96W必要なので、90Wでは少し足りないですが、不自由ないレベルでしょう。
モデル | 必要なW数 |
---|---|
MacBook Pro 13インチ | 61W |
MacBook Pro 15インチ | 87W |
MacBook Pro 16インチ | 96W |
MacBook Air | 31W |
バスパワーで持ち運びも便利!
高価なThunderbolt 3対応USB-Cドックは変圧器の大きなACアダプターで動くので、なかなか持ち運びには向きません。SOHO DockはMacBookの電力だけで動きます。
サイズもコンパクトでなかり軽いので、バッグやガジェットポーチに入れて気軽に持ち運びできます。
Macへ接続するUSB-Cケーブルが取り外し可能になっているので、ケーブル長を調節して最適な長さで配置できます。
万が一ケーブルが破損してしまっても、取り換えることができるのが便利です。
まとめ:SOHO Dockは超高速フルスペックUSB-Cドック
ここが良い
- 全てのポートがフルスペック
- コンパクトでバスパワー対応
- MacBookへ最大90Wのパススルー充電
ここが残念
- Macのみ、モニターを2台繋ぐとミラーモードに
- 5Kモニターは出力できない
CalDigit SOHO Dockのレビューでした。
8口のハイスペックなポートが付いたにも関わらず、カードサイズでコンパクトにまとまっています。
バスパワーで持ち運び用のUSB-Cハブとして使いながら、自宅に帰ればパワフルなドッキングステーションとして利用できる。一石二鳥なドックでした。
100Wのパススルーを使って、MacBookに繋がるデバイスを一本にまとめてしまいましょう。
価格は19,800円。今まで使っていたCalDigit USB-C Pro Dockが30,800円なので、かなりお手頃。
M1 MacBookを使って動画や写真を編集する 在宅ワーカーにおすすめしたいアイテムでした。
本日はここまで。ありがとうございました。マサオカ(@iMassa07)でした。
マサオカ
持ち運び用からホームオフィスまで、汎用性の高いUSB-Cドック。CalDigit製品は高価ですが、どれも満足度が高く大好物です。