2017年10月5日に発売された「ニンテンドークラシックミニスーパーファミコン(ミニスーパーファミコン)」をご存知だろうか?
1990年代に大流行した「スーパーファミコン」のゲームソフトが21本も入った、豪華なゲーム機だ。
収録タイトルに「星のカービィスーパーデラックス」があると知った数日後、購入していた。
早速やろうとすると嫁に、子どもの頃に親から言われたようなセリフを言われた。
ヨメ
ゲームはご飯とお風呂のあとで!
懐かしい気持ちになりながら、無視して電源を入れる。
ひとしきり遊んだ後、気づいた。ミニスーパーファミコンはゲームの形をした「タイムカプセル」だった。
プレイすると涙腺が崩壊するほどの「懐かしさ」が襲ってくる。
今日は幼き頃の思い出に浸りながらミニスーパーファミコンをレビューしたい。
マサオカ
小学生に戻りたい、ショウガクセイニモドリタイ。
目次
思い出のままのスーファミがここに
スーパーファミコン。28歳の私には、思い出が詰まりすぎているゲーム機である。
時にはプレステやセガサターンに翻弄されながらも、当時の小学生のゲーム脳を構築した人生のバイブル。それがスーパーファミコンだ。
そんな私が初めておばあちゃんに買ってもらったゲームは、星のカービィスーパーデラックスだった。重厚な霧箱のパッケージに目を惹かれて購入した。(印刷だった)
このパッケージを見ると、何の悩みもなくゲームしていた小学生記憶がフラッシュバックして、懐かしさで胸が締め付けられる。
「どっちがヘルパーを使うか問題」で、妹と本気の殴り合いをしたのが昨日のことのようだ。兄である私がカービィを使うのが当然の流れである。
たらったーたらったー♪ドン!!でデータが消えたトラウマも、今では良き記憶。
64は買ってもらえなかったので、スーファミのカービィをやり続けた。私の小学生時代は、星のカービィと共にあった。
ミニスーパーファミコンの収録タイトルが子ども”だった”人向け
スーファミがほしい。カービィがやりたい。
大人なのに…もう28歳なのに…
そう思ったけれど、このゲーム機はそもそも大人向けな気がしてきた。
21作品の収録ソフト内容が狙ってる。ミニスーパーファミコンの収録タイトルはコレである。
- スーパーマリオワールド
- F-ZERO
- がんばれ五右衛門 ゆき姫救出作戦
- 超魔界村
- ゼルダの伝説 神々のトライフォース
- スーパーフォーメーションサッカー
- 魂斗羅スピリッツ
- スーパーマリオカート
- スターフォックス
- 聖剣伝説2
- ロックマンX
- ファイアーエムブレム紋章の謎
- スーパーメトロイド
- ファイナルファンタジーⅥ
- スーパーストリートファイター2ザニューチャレンジャーズ
- スーパードンキーコング
- ヨッシーアイランド
- パネルでポン
- スーパーマリオRPG
- 星のカービィ スーパーデラックス
- スターフォックス2
絶対大人がターゲットだ。20台後半~30台後半の成人がペルソナだ。
もうそれは私なのだ。私のためにニンテンドーが作ってくれたのだ。
マサオカ
そう、私はまだ28歳だ。買って良いんだ。
パッケージをみただけで夏休みの記憶が蘇る。何回データが消えても同じゲームを最初からやり直していたあの頃だ。
「ビーストウォーズ」や「カードキャプターさくら」「とべ!イサミ」を見たあと、私はたしかにスーファミに電源を入れていた。
あの頃の私はスーファミの中にいた。
ミニスーファミの説明書はファンブックだった
擦れて表紙がちぎれるほど読みまくった。そもそも「取扱説明書」の意味がわかっていなかったので、この本はファンブック的に読んでいた。
ゲームは一日2時間までだった私たちにとって、これはただの説明書ではない。「ゲームをやったつもり」になるためのサブアイテムだった。
ダンボールでファミコンのコントローラーを作って、この取説を眺めるのである。
今まで忘れていたけど、身体がシッカリとおぼえている。このページの破壊力が想像以上だった。
キャラの名前、覚えてるかな…と少しだけ不安があったが、バーニンレオ・バイオスパーク・プラズマウィスプ・ワドルドゥ。共に戦った仲間の名前はしっかり覚えていた。
敵に当たると一発でゲームオーバーになるマリオとは違って、HPシステムを取った星のカービィは頑丈だった。
ゲームが下手だった私がカービィに熱中した理由の一つだ。
コスパじゃない、思い出を取り戻せ
ミニスーパーファミコンは7,980円。ということは、7,980÷21=380円。一本380円。
マサオカ
20年前の中古ソフトって考えたらチョット高いよな。
店頭で、ミニスーパーファミコンの箱を見るまではそう思っていた。
マサオカ
あれ…?友達の家でやったゲームだ…
ヒロミの家で一緒にやったやつだ。ユウヤから借りてデータ消えて気まずくなったやつだ。ゲーム合宿と言って家にお泊りしたっけ。
タイトルを眺めるだけで、簡単に記憶が蘇った。
マサオカ
…ボンバーマンは、ないのかな?
もはや、買った後のことしか考えていなかった。
小学生の私には大金だった8,000円だが、今の私の資金力ならどうとでもなる。
誕生日を待たずして、お手伝いをしなくても、今ここで、私は買えるのだ。
大人になってよかった…久しぶりにそう思えた。
マサオカ
私は、ゲームを買うのではない。思い出を取り戻すんだ。
家計のお金で、購入した。
ミニスーパーファミコンを買った
自宅にスーパーファミコンが届くと、ヨメが喜んだ。彼女は小学生からの同級生、あの頃から、我々の仲間だ。
得意分野はゼルダシリーズ・マリオワールド・ヨッシーアイランド。
ヨメ
今日はゼルダやっていい?
マサオカ
それは一人用だから一人の時間にどうぞ。
ヨメ
・・・
マサオカ
・・・
公平を期し、スーパーマリオワールドをやることになった。これも思い出のゲームだ。
画面とミニスーパーファミコンの距離が近くなる
本体はテレビの下、Apple TVの隣に置いた。昔のスーファミのサイズを考えるととこんなに小さくなったのか。と驚きを隠せない。
昔はもっと小さい画面でやっていたのだろうか?32インチの液晶テレビに繋いでみると、気になることがあった。
画面との距離が近すぎる。
あんなに「テレビからもっと離れなさい!」と注意されていたのに、今では近すぎと感じるようだ。
最近のコントローラーは無線型が当たり前だが、ミニスーパーファミコンはコレだ。
AppleTVと比較
差込口は昔とは違う
懐かしのケーブルスタイル。ちなみに昔のスーファミとは差し込み口が違うので流用はできないようだ。
そして、短い。
ソファーに座ろうとすると届かないので、床に座ってやっている。
多分そろそろ延長ケーブルを買うだろう。
給電はUSBで行うのだが、ACアダプタついてない。これはiPhoneの充電ACアダプタで代用しているが、問題なく動いている。
そして、赤白黄色の線がなく、HDMIで繋ぐ。絶妙な角度でタッチしてあげないと画面が付かないあの赤白黄色の線が、要らないのだ。便利な反面、少しさみしかった。
スーファミにリプレイ機能は不要だ
リプレイ機能は、ゲームを中断したタイミングから数秒巻き戻ってゲームを再開する機能だ。
マリオがゲームオーバーしたタイミングでリプレイをすれば、ゲームオーバーの前からやり直せる。
こんなものは要らない。
「次はない。雑に扱うとデータごと消えるかもしれない。」という極限の状態で我々はプレイしていた。
お母さんが掃除機をかけていると、それだけで警戒したし、本革のランドセルよりも大切に扱った。
技術の進歩か、データが消えることがなくなった。それどころか、セーブポイントをゲームとは別に4つの追加できてしまう。
もっとストイックにゲームと向き合っていたあの頃に戻りたい私にとって、こんな機能は蛇足だろう。
今のところ使うことはない。
ミニスーパーファミコンを評価する
ミニスーパーファミコンは大人向けのゲーム機だ。みんなで昔に戻ろう。
これは攻略サイトを使うゲームじゃない。
ソシャゲや攻略サイトありきでゲームを楽しんでいる今の私には、考えるところがあった。
例えばスーパーデラックスの洞窟大作戦では宝箱を探すのがサブテーマだか、自分で見つけるから面白かったんだ。
何が起こるかわからない洞窟の中を、カービィと一緒に探検することにたまらなくワクワクした。そこに複雑な物語など存在しない。
なぜそんなところにマグマの壁があるのかとか、棘が降ってくるお城って住みにくくないのかとか、そんなのは気にしない。
3Dで、物語が複雑に作り込まれたゲームとはまた違う、画面内のヒントを頼りに自力でみつけていく単純な作業の繰り返しが貯められなくなる。
全てを忘れさせてくれる麻薬のような力が、スーパーファミコンにはあった。
昔の自分を思い出すタイムカプセルだった。
6時間ぶっとおしでやった
時刻は12時を回った。どうしても「まよいのもりのとりで」のトリケラトプスみたいなボスが倒せない。
「明日も仕事がある、もうやめないと」
社会人の私がそう言い聞かせるも、小学生の私の耳には入らなかった。
となりを見ると、嫁がコントローラーを握りしめて自分の番を待っている。
マサオカ
キリのいいところでやめようか。
ヨメ
そうやね…この面クリアしたら寝よう。
クリアするころ、時刻は夜中の2時半を回っていた。明日も朝から仕事だ。
明日はチョコレーとうのオバケやしきからのスタートになるだろう。