20歳のスタッフより、校閲の相談を貰いました。(私も27歳なので一応若手スタッフです!)
彼が自分なりに作った(多分、初めての)プレゼン資料の校閲を我がチームに相談してくれたのです。
コレ自体は業務と関係ありませんが、我々を頼ってくれたのを嬉しく思い、成長を願って「全力でダメ出し」を行いました。
その際、私のプレゼンの師匠(マイクロソフトエバンジェリストのスピーカー)が言っていた「初心者が気をつける、プレゼンに最低限必要な3つのこと」という内容がとてもわかり易かったため、まとめようと思います。
目次
初心者が気をつける、プレゼンに最低限必要な3つのこと
プレゼン作成の際、当たり前だけど、初心者が見落としがちなポイントが三つあります。これを意識するだけで、資料がグッと伝わりやすくなり意味のあるモノになります。
それがこちら。
- 情報が正確であること
- 事例を提示すること
- 「提案」を行うこと
これはプレゼンの基本中の基本、どんな提案でも当たり前に行っていることです。
ですが、自分の当たり前は、いろいろな知識や経験から「当たり前」に行えるようになっているだけで、知らない人にとっては当たり前ではありません。
事実確認、事例の提示、プレゼンのゴールを設定すること。初めてプレゼン作成を行う人たちには、わからないし、不安なのだなと思いました。
プレゼンをいきなり作るから迷う
ところで、プレゼンの作り方を解説した本とか読まない人が多いんですね。
驚きました。
物事にはどんなものにもテンプレートが存在します。
私が初めてプレゼンを行うときには不安だったので、作成する前に解説本として「スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン 人々を惹きつける18の法則」をガッツリ読み込みました。
一つずつ解説していきます。
尚、今回のプレゼンテーマは「SNSで〇〇を売る方法」とします。
情報が正確であること
マサオカ
Nくん、ここ数字がちがうよ。
校閲を依頼された資料のデータには間違いがありました。事実確認を行えばわかるレベルの内容です。
「自分が伝える情報が正しいかどうか」の裏付けをわすれないようにしましょう。
自分が書いた情報には責任を持ち、それが本当に正しい情報なのかを必ず確認するようにすることです。
その情報に加えて、その情報から考えられる「自分が思う やるべきポイント」「逆に止めたほうが良いポイント」を提示します。
注意が必要なのは、情報自体に価値があるわけではありません。
メインになる内容は、「その情報を元にして自分が伝えたいこと」です。伝えたいことの信用度を高める為に、情報を利用するだけ。
情報の解説をしすぎないように注意しましょう。
事例を提示すること
マサオカ
これ裏付けが全く無いけど、ホントに調べた?
校閲した資料は終始、自分が知っていることをまとめただけの内容という印象を受けました。
ここでマズかったのは2つです。
- 調べるという行為をしなかったので「新たな知識」が身につかず、作成を通して彼の成長につながらない。
- 事実というバックボーンが無いため、伝えたいことの説得力が著しく欠ける。
調べることは面倒かもしれませんが、それを通して自分が学べる良い機会でもあります。という気持ちで作成作業を行えば、モチベーションはある程度続きます。
そして事例には、出典を明記しましょう。具体的な数値を一緒に提案することで、自分が伝えたい言葉の信憑性はかなりあがります。
事例を選ぶ基準
今回の場合は、「SNSを契機にしてお客様の心を動かし、購入に結びついているもの」「SNSを利用している企業が数多ある中で なぜこの商品が成功したのか?!」の目線で事例を探し、採用します。
提案をおこなうこと
マサオカ
けっきょくどこに落とし込みたいの?
伝えたいことの説得力に欠けるといいましたが、そもそも彼の資料には「伝えたいこと」がありませんでした。
提案を行わなければ、取扱説明書になってしまいます。今回の場合は、「とあるSNSの使い方」という資料になってしまっていました。
目的が「SNSを知らない人への説明書」という内容であれば問題はありませんが、今回のテーマは、「SNSを使って成果を上げる案を作る」というものでした。
資料の落とし所を作ってあげないと、このプレゼンを効き終わったときの聴衆の反応は「で、何がいいたいの?」という状態になります。
「こういうもので、こうやって使うんですよー」はシッカリと書かれてありましたが
「それで、今回私が提案したい活用方法はですね…」ここが無かった。
そのプレゼンを通して、「相手に何を伝えたいか」を考えてからプレゼンの本筋をイメージする作業が必要です。
つまり、「さてプレゼン資料作ろうか…」と思い立ちいきなりパワポを開いては行けません。
プレゼン資料を作る順番
資料を作る手法はいろいろありますが、私はこうやって作っています。
- ゴールを明確にする
- 聴衆へ何を伝えるかをイメージする
- 話の骨子を立ち上げる
- 提案に最適な作成ツールを決める
- ここで初めて、選んだ作成ツール(パワポだとか)を開いて、見た目を作り込む
という順序を通る必要があります。目標やゴールが決まってない状態でプレゼン資料を作るのは難しいんです。1,2,3は、マインドマップを使って組み立てています。
何を書くかも決めてないのに、白いキャンパスに筆を入れて思い通りの絵を描くのはとてもむずかしいですよね。
もう少し例えるなら、「象を書く」という目的だけで絵を書き始めても、どういう構図にするかとか、向きはどうするか、何匹?など決めてなければ、その度に迷いがうまれますよね。
いずれにせよ、こういう順序が「途中で手が止まらない作り方」です。問題を分解して、一つひとつを処理して行けばいいのです。面倒そうですが、伝わる資料を作る近道です。
プレゼンの師匠のお話
さてさて、私はプレゼンの師匠と出会ったのは、2016年の2月になります。その方は輝かしい経歴と共に弊社に入社し、私のチームに配属になりました。社歴は私の方が長いですが、経験、知恵、発想、行動力。全てが私を凌駕していました。
言い方は悪いかもしれませんが、この人から色々と技術を盗みたいと思ってから、心の中で「師」として崇めております。
ちなみに、私をリーダーとして立ててくれながら、チーム作りや、「リーダー」としての意識を育ててくれたのもこの方です。
私の人生は基本ツイているのですが、この方と出会えたことはかなりの幸運でした。出会って以降、私の思考は確実に成長したのです。
提案のあり方
それまで、人前でプレゼンを行うための方向性など、スティーブ・ジョブズのプレゼンに関する書籍からしか学んだことがないプレゼン初心者でした。
その方のプレゼンを見て、「提案」という作業がこんなにカッコいいものなのだと認識を新たにしました。
まとめ
今回伝えたいポイントをおさらいしますね。まずは、以下の3ポイントをおさらいします。
- 情報が正確であること
- 事例を提示すること
- 提案を行うこと
提案のポイント
そしてなにより、「一つひとつの内容の意味を考えること」が重要です。
「依頼主は、〇〇くんへ依頼したこのプレゼンを通して何を実現させたいのか?」
「このプレゼンで、〇〇くんは何を伝えたいのか?」
こんな質門に対して答えを持っておきましょう。なぜならそれがゴールになるからです。
自分が資料を作る際に、自分自身に質門をしてみましょう。
「自分は何故これを作るのか」「何を伝えるべきなのか」
一つひとつの行動の理由を考える習慣を付けると、自然とできるようになります。
初心忘れるべからず 自分自身に言い聞かせます
これが一番言いたかったことだったりします。自分に対しても、もう一度考え方を振り返るいい機会になりました。
私も、プレゼンがうまいわけではありません。そして、人前に立つのが凄く好きなわけでもない。それでも成長したいから、自分なりに努力もしましたし、教えを乞うチャンスにも恵まれました。
そうやって、努力して得たちょっとした知識を、まだ身につけらえていない人たちに教えるのも私の仕事だと思いました。
始めて、こういう内容を伝える側にたったので、上手く説明ができませんでしたので、師の言葉を借りてココでアウトプットし自分のものとします。
さて、私のプレゼンの師匠が教えてくれたことは以上になります。
プレゼンを頑張って作った、彼の成長を心から望んでいます。きついことを言ったかもしれないけど頑張って欲しいです。ご精読ありがとうございました。
マサオカ
なんかブログ記事の書き方にも当てはまるような気がしますね。
後日談
オススメしたプレゼン本を自分で買って読み込み、資料を作り直して持ってきてくれました。全く別ものになっていて一安心。
今後の成長を願います!