こんにちは。「やってみたシリーズ」でおなじみ、マサオカブログ技術部です。
今回のテーマは、初心者でも「それなりに」作れるオリジナルフィギュア製作。
ねんどろいどを改造したオリジナル嫁フィギュア「よめどろいど」の製作工程を解説します。
マサオカ
突然ですが、あなたの嫁は誰ですか?
私の推しキャラは、珊瑚の妖精ぽりぷちゃん。
「・・・いや、誰?」
と思うのも無理はありません。運営サイトのイメージキャラとして作った、オリジナルキャラクターです。
私の性癖を余すことなく詰め込んだ結果、マサオカブログ史上類を見ない至高の嫁に仕上がりました。
これまで、ぽりぷちゃんのキーホルダー・アクリルスタンド化に挑戦してきましたが、ついに辿り着きます。
マサオカ
おれはぽりぷちゃんを三次元に召喚するぞ!ジョジョーーーッ!!
ということで、ぽりぷちゃんをフィギュア化しました。こちらです。
マサオカ
綺麗な仕上がりしてるだろ・・・初めて作ったんだせ・・・これで。
あなたの嫁を三次元化するときのために、この記事だけは覚えておいてください。マサオカとの約束だよ。
目次
改造ねんどろいど|
事前準備
ぽりぷ
まずは、事前に用意するものを紹介するよ!
ベース素体は「ねんどろいど」
「ねんどろいど」は、様々なアニメ作品を二頭身化したデフォルメフィギュアです。
手や髪・顔パーツが共通なので、つけかえて自由にキャラクターが作れます。
造型初心者なので、パーツがたくさんある「ねんどろいど」をベースに改造することにしました。
マサオカ
あと、二頭身って可愛いよね。
用意するもの
最低限必要な用具はこんな感じです。
- エポキシパテ(高密度タイプ)
- エポキシパテ接着材
- スポンジ布ヤスリ(#120〜#10000)
- カッター
- カッターマット
- マスキングテープ
- 塗装ベース(洗濯バサミで代用可)
- サーフェイサー(下地)スプレー
- フラットクリヤー(つや消し)スプレー
- 使いたい色のスプレー
- ダンボール・新聞紙
よめどろいどの大まかな作成フロー
- STEP
素体ねんどろいどを選ぶ
作りたい嫁のイメージに近いねんどろいどキャラクターを選びます。これにパテ(ねんど)を盛ったりカットして、イメージのボディを作り上げます。
- STEP
髪パーツを選ぶ
既存のねんどろいどキャラから、似たような髪型のキャラクターを見つけます。塗装するので色は無視してOK。
- STEP
ねんどろいどのフェイスを作成する
フェイスパーツは、オリジナルフェイス作成ツールのねんどろいどフェイスメーカーを使います。
- STEP
小物パーツを自作する
足りないパーツは、加工しやすいエポキシ樹脂を使って自作します。髪やボディパーツをカットしたり、パテを盛りながら形を作って行きます。
- STEP
塗装する
数回に分けてスプレーを吹きかけ塗装します。スプレーしただけではテカリが強く、ねんどろいどの質感に合いません。つや消しスプレーは必須です。
- STEP
完成
完成したよめどろいどは、出来るだけ目立つところに飾りましょう。
それではオリジナルねんどろいどを作っていきましょう!
ヨメ
改造ねんどろいど|
ベース素体を選ぶ
ぽりぷ
改造のベースとなる 素体ねんどろいどを選びます。
素体になるボディを選ぶ
ねんどろいどは1000種以上の種類があります。探せば、だいたいイメージに近いフィギュアが見つかるはずです。
ぽりぷちゃんは人魚なので、ディズニーのアリエルを素体にしました。
アリエルさんは胸が豊満すぎるので、あとで削ります。(真顔)
髪を選ぶ
ぽりぷちゃんの髪型はショートカットにぱっつん+触覚(長め)です。
マサオカ
ぬ〜べ〜の「ゆきめ」みたいなイメージです。
流石に同じ髪型は存在しないので、満艦飾マコちゃん(キルラキル)のショートカットヘアーをベースにします。
満艦飾マコの本体は必要ありません。
ねんどろいどをパーツ売りしているショップ「アニホープ」で髪パーツだけ購入しました。
ねんどろいどパーツだけ欲しい場合におすすめです。
公式アニホープ
触覚部分はどうしようもないので、自作します。
顔を自作する
既存ねんどろいどに、お目当ての表情パーツがありませんでした。
そこで今回は、ねんどろいどフェイスメーカーを使います。
パーツを選んで顔を作成するブラウザツールです。アバターを作るように、直感的な操作で顔パーツを作成できます。
絵心がない人はこれ一択。作成してから一週間ほどで届きます。
ベースパーツが全て揃いました。
本体(アリエル) | 5,000円 |
---|---|
髪(満艦飾マコ) | 1,750円 |
顔(オリジナル) | 1,480円 |
合計 | 8,230円 |
マサオカ
今のところ8,000円くらいかかっています!
ここから、よめどろいどの制作が始まります。
改造ねんどろいど|
足りないパーツは自作する
ぽりぷ
ここからが「改造」の工程です。
この章の流れをざっくり紹介
- STEP
エポキシパテで形を作る
大まかにパーツの形を作ります。
- STEP
カッターと粗目のヤスリで形を調整する
12時間置いて半乾きの状態になったら、カッターで形を調整します。
- STEP
目の細かいヤスリで表面を磨く
塗装前に表面のデコボコを取り除きます。準備完了です。
道具の解説
足りないパーツはエポキシパテを使って自作します。エポキシパテは、二つの素材を練り合わせると硬化する造形用の素材です。
硬化するまで粘土のように形を変えられるので、指やヘラで簡単に加工できます。
今回は、エポキシパテ高密度タイプ(約12時間で硬化するもの)を選びました。
作ったパーツは布ヤスリで磨きます。
マサオカ
紙やすりより破れにくいので、造形初心者におすすめです。
ヤスリは、数字が小さいほど目が荒い調整用、大きくなるほど目が細かい仕上げ用となっています。
調整用に「神ヤス 5種類セット」を、仕上げ用に「神ヤス磨 高番手4種セット 」を使いました。
スポンジに布ヤスリが貼り付けられた商品で、使い勝手がいいです。
エポキシパテで髪パーツを作る
触覚の部分がありません。
エポキシパテを使ってゼロから作ります。
エポキシパテは、同量のA材とB材を混ぜると硬化が始まります。はさみで同じサイズに切ってから混ぜると楽です。
高密度タイプの硬化時間は「12時間」と書かれていますが、完全に固まるまで24時間くらいかかりました。
パテはベタつくので、手にハンドクリームを塗りましょう。
マサオカ
本当に「粘土」なので、想像してるより簡単です。
髪の原型になるナスビみたいなパーツを二つ作りました。
この状態では、多少の凹凸や傷は気にしません。
マサオカ
地面に張り付くので、乾かす時にもパテにハンドクリームを塗っておきましょう。
パテが固まったら、カッターとヤスリで細かな造形を作ります。半乾きの状態(12時間くらい)がやわらかくて削りやすいです。
粗めの布ヤスリ(#120〜#240)で、少しずつ形を整えます。
仕上げに#800あたりのヤスリを使って、凹凸を取り除けば完成です。
エポキシパテで角パーツを作る
同じように、ツノの部分も作ります。
珊瑚礁イメージのツノです。作りが細かいので、カッターだけで形を作ります。
大まかなサイズ感の塊を一つ作ります。
12時間経過して半乾きになったところで、カッターで削っていきます。
指を切らないように慎重に。柔らかいうちはスルスルと削れます。
カッターを使うと立体的に仕上げられるので、おすすめです。
ここから、#120のヤスリを使って形を整えていきます。珊瑚のザラついた表面を出したかったので、粗めの#240で仕上げです。
マサオカ
パテの根元が割れてしまったので、パテ用接着剤でくっつけてヤスリがけして修正しています。着色したら見えなくなるのでOK。
ヤスリで胸パーツを削る
ぽりぷちゃんは貧乳属性なので、胸を削ります。
パテを胸に貼り付けて、硬化したらヤスリで削ります。
パテが硬化したら、布ヤスリを#120、#240、#400、#600、#800の順番で削っていきます。
完成したのがこちら。ヤスリで磨いてツルツルになりました。(いろんな意味で)
尾ひれの部分はすでに完成しているので、着色だけします。
改造ねんどろいど|
パーツを塗装する
ぽりぷ
スプレー缶で塗装しましょう。
- マスキングテープ
- 塗装ベース(洗濯バサミで代用可)
- サーフェイサー(下地)スプレー
- フラットクリヤー(つや消し)スプレー
- 使いたい色のスプレー
- ダンボール・新聞紙
この章の流れをざっくり紹介
- STEP
マスキングテープで養生
塗りたくない部分をマスキングテープで隠します。
- STEP
ベースカラー(下地)
ベースカラー(下地)を満遍なく塗り、ヤスリがけして凹凸を取り除きます。
- STEP
メインカラー
少しずつメインカラーを塗り、乾燥。この作業を4〜5回繰り返します。最後に目の細かいヤスリで塗りむらを整えます。ピカピカになるまで磨きましょう。
- STEP
つや消し
つや消しスプレー(フラットクリヤー)を吹き付けてマット感を出します。ねんどろいどはマットな質感なので、つや消しスプレーがないと塗装部が浮いてしまいます。
道具の解説
スプレーガンは高価なので、ガンダムやミニ四駆の塗装でおなじみのタミヤスプレー缶を使って塗装しました。
マサオカ
色合わせは、タミヤのサイトのカラー表を見て決めました。
指でパーツを掴んでスプレーを吹くのはやめましょう。めちゃくちゃ汚れるし、なかなか取れません。
塗装ベース(ペインティングスタンド)を買っていなかったので、間に合わせで竹ひごと洗濯バサミを使って持ち手作りました。
塗装が終わったら、「持ち手」をダンボールに刺して乾燥させます。
後からちゃんとしたものを買いました。
スプレーするときには、ダンボールを敷いて汚れ対策をしましょう。
マスキングテープで養生
塗りたくない部分はマスキングテープを使って養生します。
隙間がないように、ぐるぐる巻きにしましょう。
マサオカ
意図しない所に色が入るので、丁寧に隙間を埋めます。
下地を塗る
ラッカー用のベースカラー(サーフェイサー)を塗って下地を作りましょう。下地を入れる主な理由は二つです。
- 目に見えない表面のデコボコを埋める
- 元の色に影響されないので発色が良くなる
サーフェイサーはグレーと白がありますが、今回はパステルカラーを使うので白を選びました。
下地の準備が出来たら、布ヤスリ#4000を使って表面を磨きます。
何度も色を塗り重ねていく
メインの着色です。ここが一番大事なので、細かく書いていきます。
スプレーを一気に塗ろうとすると、気泡や液ダレが発生します。
少量を数回に分けて、何層にもミルフィーユのように塗り重ねます。
マサオカ
一回の塗りは「シュッ」っと一瞬です!
ムラ・液ダレの原因になるので「シュー・・・」と吹き続けないように。
塗る→乾燥→塗る→乾燥を繰り返します。一度の噴射でこれくらい色がついたら十分です。
フィギュアに「霧状」のカラー剤を乗せるくらいのイメージで、少しずつ塗り進めましょう。
こちらは一度にスプレーを吹きすぎて出来た傷です。気泡が割れてしまいました。
こうなったら絶対に触らないでください。
完全に乾燥させてからヤスリがけして表面を整え、もう一度スプレーし直します。
全て塗り終わったら、ヤスリ#4000で磨いて表面の汚れを取り除きましょう。
仮組みした状態がこちら。
だいたい出来上がりましたが、髪のテカリが気になります。
つや消し加工を行いましょう。
- 一箇所にスプレーを吹き付けない
- 一度で全て塗ろうとしない
- 回数を分けてゆっくりと塗る
- 布ヤスリは#1000から#2000を使って凹凸がなくなるように
つや消し
つや消しスプレー(フラットクリヤー)も、先ほどと同じ要領です。少量、回数を分けて全体に吹きかけます。これは2回塗り重ねました。
完成したのがこちらです。髪がマットに変わったのがわかりますでしょうか。
マサオカ
よめどろいど完成です!!
改造ねんどろいどの作り方まとめ
ねんどろいどの腕や顔パーツを付け替えて、自由にポージングできます。
完成したよめどろいどはケースに入れましょう。色々試しましたが、無印良品の四角い透明の箱がジャストサイズでした。
マサオカ
いやー、良いよめどろいどが完成しましたね。
久しぶりの工作にテンションが上がりました。皆様もぜひチャレンジしてみてください。
マサオカブログ技術部は「技術の無駄遣い」をテーマに、全力でくだらないことにチャレンジしていきます。
さて、今日はここまで。ご精読ありがとうございました。マサオカでした。
おまけ:改造ねんどろいどに必要な道具
マサオカ
ぜひ作ってあげてください!!
造形に使った用具
塗装に使った用具