TP-LinkのメッシュWi-Fiルーター「Deco X50」について、10台以上のルーターを使ってきた著者が詳しくレビューしました。
マサオカ
こんにちは！マサオカ（@iMassa07）です。
TP-LinkのミニマルなメッシュルーターDecoシリーズより、「ちょうどいい」Wi-FiルーターDeco X50をご紹介します。
Deco X50は、AX3000クラスのデュアルバンド メッシュWi-Fiルーターです。
最大速度は5GHz帯が2402Mbps、2.4GHz帯が574Mbpとなっています。
この速度、実は上位モデルのDeco X60と同じ速さなんです。Deco X60との違いは、ストリーム数が4つに抑えられたことと、LANポートが２つから３つに増えたこと。
| 比較 Deco X20 | レビュー品 Deco X50 | 比較 Deco X60 |
|---|---|---|
 Deco X20 |  Deco X50 | Deco X60 |
| デュアルバンド | デュアルバンド | デュアルバンド |
| 4ストリーム | 4ストリーム | 6ストリーム |
| 5GHz：1201Mbps 2.4GHz：574Mbps | 5GHz：2402Mbps 2.4GHz：574Mbps | 5GHz：2402Mbps 2.4GHz：574Mbps |
| ギガポート×2 | ギガポート×3 | ギガポート×2 |
| レビューを読む | この記事 | レビューを読む |
Deco X60の速度を維持しながら他の性能を抑えることで、Deco X60よりも5,000円ほど安価になりました。
正直、一般人が利用するなら4ストリームで十分なので良い差別化だと思います。
「Deco X20はちょっと速度が気になるけど、Deco X60ほどのハイスペックは必要ない」
という方に向けた「ちょうど良い」メッシュルーターに仕上がっています。
メッシュルーターの作り出す「メッシュWi-Fi」は、ルーター同士がつながって網（メッシュ）のように通信網を構築し、Wi-Fi接続範囲を広げる技術です。Deco X50は、最大420㎡にWi-Fiを届けます。
こんな人におすすめ
- 速度は重視したいけど安く抑えたい
- 今のWi-Fiが部屋の隅まで届かない
- ルーターもデザインにこだわりたい
こんな人は控えよう
- ハイスペックルーターを探している
- ゲームに最適化されたルーターが欲しい
- 部屋がひとつしかない
目次
Deco X50の外観とデザイン
まずは外観的な特徴から見ていきましょう。
内容物はこんなかんじ。電源とLANケーブルのみのシンプルな構成です。コレをみてわかる通り、セットアップもめちゃくちゃ簡単なのです。
そして注目したいのは、Decoシリーズのミニマルで陶器のような美しいデザインですね。他モデルと同様に、シンプルでガジェットらしさを感じさせません。
インテリアにも馴染むシンプルで真っ白なデザインは他のルーターとは一線を画します。
サイズは、110 × 110 × 114 mmの円柱形をしています。質感はサラサラとしていて、陶器のようです。
フロント部のロゴデザインに変更があったようです。Deco X60はTP-Linkブランドのロゴでしたが、Deco X50はdecoのロゴに。よりシンプルで良いです。
接続端子は裏側に集約されています。ギガビットポートが３つと、電源端子です。配線もまとめやすくシンプルなのがよいですね。
実は、ギガビットポートがDeco X20/X60よりもひとつ多めに採用されています。NASを接続したり、ゲーム用に有線接続を使えるのが便利ですね。
マサオカ
まさかの上位モデル越え！！
裏面には、滑り止めのゴム・リセットボタン・LEDライトがついていました。
Deco X50のスペック
| 製品名 | Deco X50 |
| サイズ | 110 × 110 × 114 mm |
| 重さ | 484 g（実測値） |
| 規格 | Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a（5GHz） IEEE 802.11ax/n/b/g（2.4GHz） |
| Wi-Fi速度 | AX3000 5GHz：2402Mbps（802.11ax, HE160） 2.4GHz：574Mbps（802.11ax） |
| Wi-Fi範囲 | TP-Linkメッシュテクノロジー AIメッシュ 内蔵アンテナ×2 ビームフォーミング |
| Wi-Fi性能 | デュアルバンド 2×2 MU-MIMO OFDMA 4ストリーム |
| 動作モード | ルーターモード ブリッジモード |
Deco X50のセットアップ｜かんたんレベル
マサオカ
Deco X50のセットアップはスマホだけで終わる「かんたんレベル」です。
- STEP
Decoアプリをダウンロード
- STEP
モデムの電源を切る
アプリのセットアップが始まると、まずモデムの電源を切る案内から始まります。
- STEP
アプリからDecoへアクセス
案内に沿って、セットアップを進めましょう。
初期セットアップ中のDeco X50が認識しない場合 初期セットアップ中のDeco X50が認識しない場合
設定＞プライバシーとセキュリティ＞ローカルネットワーク
より、Decoの横にあるボタンをONにしてやり直してください。
- STEP
Wi-Fiを設定してDecoを登録する
- STEP
２台目のDecoも同じように登録する
- STEP
（環境によって）ブリッジモードの設定
私の環境はモデムとルーターの間にSoftBank光のBBユニットを経由しているので、Decoはブリッジモードで接続します。
IPv6のオンオフやルーターモード/ブリッジモードの切り替え設定は「その他」から行いましょう。
Deco X50にできること
Deco X50にできることを、かんたんに4つにまとめました。
- 広範囲・高速でつながる「Wi-Fi 6 ×メッシュ」
- 高速化・ラグを軽減する「4ストリーム」
- 最適なWi-Fi範囲を自動調整する「AI メッシュ」
- 有線接続にも対応する「３つのギガポート」
マサオカ
初めての人向けに、わかりやすく解説していきます！
Deco X50の特徴1｜
広範囲・高速でつながる 「Wi-Fi 6 ×メッシュ」
Deco X50は、AX3000クラスの「Wi-Fi6」に対応した「メッシュルーター」です。
Wi-Fi 6は、最新のインターネットの技術です。Wi-Fi 5よりも「速く」「たくさんのデバイスを同時につなげる」ことができます。スマートフォンやタブレット、ゲーム機などが同じWi-Fiにつながっても、スムーズにネットを使るということ。
マサオカ
例えば、4K動画を5台のパソコンで見ても理論上は遅くなりません！
Deco X50では、電波の所属するアクセスポイントを識別する「BSS Color」と、Wi-Fiを直接端末に飛ばす「ビームフォーミング」によりカバー範囲を広げ、部屋の隅々までWi-Fiを届けることができます。
マサオカ
電波が届かない時にもユニットを追加するだけでエリアを拡大できるのが、メッシュWi-Fiの特徴ですね！
Deco X50の特徴2｜
高速化とラグを低減する「4つのストリーム」
Deco X50は、5GHz：2×2/HE160・2.4GHz：2×2の合計4ストリームから構成されています。同時接続数は最大で150台となっています。
ストリームが多いとどうなるの？
ヨメ
マサオカ
一般的に、ストリーム数が多いほど高速化され、同時接続時の通信速度が安定します！
また、Deco X50の5Ghz帯は160MHz幅に対応しているため、より多くのデータを同時に送信できます。これにより、遅延を削減し、より高速なダウンロード速度やストリーミングの品質向上が期待できます。
Deco X50の特徴3｜
最適なWi-Fi接続を提供する「AIメッシュ」
Deco X50にはネットワーク環境を学習し、各家庭に合った理想的なWiFiを提供する「AIメッシュ」が内蔵されています。
さらに、複数台のDecoがひとつのSSIDでWi-Fiを構築するため、部屋の移動中にWi-Fiが切断することもありません。
マサオカ
家の中を移動しても、シームレスにWi-Fi電波を掴み取る！
Deco X50の特徴4｜
有線接続も快適にする「３つのギガポート」
Deco X50には、三つのギガビットポートが搭載されました。Wi-Fi化を進めても有線LANで繋ぎたい「NAS」「ゲーム機」への接続台数が増えました。
マサオカ
Deco X20・Deco X60にはポートが二つしかなかったんですよね。
Deco X50の速度測定
それでは、気になる通信速度のチェックです。
Deco X50で、どのくらいの速度が出るかデータを測っていきます。
計測マップ
マサオカ
初心者が適当に引いた図面なので、参考程度にお願いします。
ルーターの設置場所
メインルーターは、２階のウォークインクローゼットにある分電盤前に設置。もう一台のサブルーターは、1階のリビング横のフリーデスクに設置しました。
回線速度の計測箇所
計測箇所は2箇所。1番家族が集まる「１階のリビング」と、私が仕事をしている「２階の書斎」です。
木造2階建の住宅で、契約回線はSoftBank光ファミリータイプ(戸建て)です。
Deco X50の回線速度｜
2階書斎（メインルーター付近）
- ダウンロード速度230Mbps
- アップロード速度97Mbps
Deco X50の回線速度｜
1階リビング（サブルーター付近）
- ダウンロード速度190Mbps
- アップロード速度55Mbps
計測結果
メインルーターに近い2F書斎では下り200Mbpsを超える速度を計測。サブルーター経由のリビングでは、速度低下は見られるものの200Mbpsに迫る高い数値を計測できた。
マサオカ
100Mbps＝電子書籍やアプリのダウンロードがとても速いと感じるレベルなので、200Mbpsは超快適な状態！！
| ダウンロード | 通信速度の目安 |
|---|---|
| 10Mbps | メールやブログのテキスト・容量の小さい画像の閲覧をストレスなく見れるレベル |
| 30Mbps | 動画閲覧やゲーム、ネットブラウジングを快適に行えるレベル |
| 60Mbps | 高画質・高品質の4K動画をストレスなく見れるレベル |
| 100Mbps | 電子書籍やアプリのダウンロードがとても速いと感じるレベル |
Deco X50とDeco X60 の違いは？
| Deco X50 | 比較Deco X60 |
|---|---|
Deco X50 | Deco X60 |
| デュアルバンド | デュアルバンド |
| 4ストリーム | 6ストリーム |
| 5GHz：2402Mbps 2.4GHz：574Mbps | 5GHz：2402Mbps 2.4GHz：574Mbps |
| ギガポート×3 | ギガポート×2 |
| この記事 | レビューを読む |
Deco X50とDeco X60の違いは二つ。
- ストリーム数の違い
- ギガポートの違い
ストリーム数はDeco X50が4ストリームなのに対し、上位モデルのDeco X60は6ストリームで1.5倍です。
また、ギガポートに関してはDeco X50が3ポートに対してDeco X60は2ポートとなります。実はDeco X50の方がひとつ多い。
それでいて、Deco X50の方が5,000円ほど安く購入できます。こうなると、特別な理由がない限りDeco X50を選ぶのが良いでしょう。
Deco X50とDeco X20 の違いは？
| Deco X50 | 比較Deco X20 |
|---|---|
Deco X50 | Deco X20 |
| デュアルバンド | デュアルバンド |
| 4ストリーム | 4ストリーム |
| 5GHz：2402Mbps 2.4GHz：574Mbps | 5GHz：1201Mbps 2.4GHz：574Mbps |
| ギガポート×3 | ギガポート×2 |
| この記事 | レビューを読む |
Deco X50とDeco X20の違いは二つ。
- 重要な5GHz帯の速度が2倍
- ギガポート数の違い
高速回線の5GHzの速度が違います。Deco X50は5GHz：2402Mbpsなのに対し、Deco X20は半分の5GHz：1201Mbpsしか出ません。
家族が多い家庭や、デバイスを多めに持っている環境では少し物足りない可能性があります。
また、ギガポートもDeco X50が3ポートに対してDeco X20は2ポートとなります。
価格差は、Deco X20の方が5,000円程度安いです。
マサオカ
「5,000円払ったら2倍の速度のネット環境を作れる」と考えると、私なら払います。
Deco X50 レビュー｜まとめ
ここが良い
- ルーターらしくないミニマルデザイン
- Deco X60と速度は同じで5,000円安い
- Deco X20の倍速で＋5,000円
- メッシュWi-Fi カバー範囲420㎡
- LANポートが3口
ここが残念
- 特になし
本日は、「ちょうど良い」メッシュルーターDeco X50を使ってみました。
Decoシリーズの人気機種ふたつのいいところを取ったようなスペックで、かなりバランスの良いメッシュルーターだと感じます。
「とりあえずいい感じのルーターでおすすめどれ？」とふわっとした質問に対して、回答に困っていましたが、今後はDeco X50を紹介しようと思いました。
本日はここまで。ありがとうございました。マサオカ（@iMassa07）でした。
1 件のコメント
投稿読みました。
Twitterでお世話になった魔理沙っちと申します。
DECOの性能解説の20と６０を足して２で割ると言う表現面白いですね。
お使いの回線とかまた今度語りあいましょ。
これからもよろしくお願いします。