ある年の瀬のことだった。
「一眼カメラを買った」という友人の話を「聴いていた」と思ったら、いつの間にか16万円の一眼レフカメラをポチっていた。
ポルオカ
な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何を買ったのかわからなかった・・・・
レンズや小物、諸々合わせると22万円になっていた。
これが、オレとα6600の出会いだった。
これは、カメラ知識が全くないマサオカが初めてのデジタル一眼カメラにα6600を選んだ理由を赤裸々に綴る。そんな物語だ。
目次
SONY α6600にした理由
衝動買いから一夜明けてひとまず冷静になった俺は、「頭がおかしくなりそうな金額のカメラを買う理由」を探した。
α6600が届く時には、気持ちよく出迎えたい。今のままでは少し気を抜いただけでキャンセルしそうだ。
そして、4つの理由に行き着いた。
- ミラーレス市場はSONYが優勢
- AP-Cミラーレス機のフラッグシップモデル
- フルサイズミラーレス「α7III」に遜色ない性能
- 持ち運びを優先した小型軽量サイズ
1.ミラーレス市場はSONYが優勢
全く知らなかったが、ミラーレス一眼の市場は2020年に一眼レフ市場を逆転すると言われているらしい。
Nikon、Canonは2018年頃からミラーレス市場に注力してきたが、SONYはさらに早い段階からミラーレス市場に参入していて、その性能は歴然なのだそう。
Nikonのイメージセンサーにも、なんとSONY製のセンサーが使われているレベル。
ポルオカ
この時点で情報量が多すぎて、頭がどうにかなりそうだ。たぶんSONYで間違ってない。
2.α6600はAPS-Cカメラのフラッグシップモデル
オレは「フラッグシップモデル」という言葉に弱い。
メーカーが技術のスイを集めて作り上げた製品なんて言われると、めちゃくちゃ気になる。それはもう「買い」なのだ。
α6600は、SONYのAPS-Cセンサー搭載ミラーレスカメラの中で最上位のスペックを持っている。それはもう「買い」なのだ。
- α6100(入門モデル)
- α6400(ミドルモデル)
- α6500(元ハイエンド)
- α6600(ハイエンド)←これを買ったらしい
最上位スペックα6600にだけ用意されたのは、光学式5軸ボディ内手ぶれ補正・大容量Zバッテリー。フルサイズ機に搭載するハズの技術が、ミラーレスの小さなボディに詰まっている。
つまりロマン値が振り切っている状態だ。
スペックダウンする選択肢もあったが、一番いいやつを一度見てしまった後じゃあ止められるわけがない。それはもう「買い」なのだ。
ポルオカ
チャチな性能じゃ断じてねえ、フラッグシップモデル。
3.フルサイズミラーレス「α7 III」に遜色ない性能
カメラをやってる友人に聞くと「後から絶対フルサイズ機が欲しくなるから、ミラーレスの名機「α7III」にした方がいい」と言われた。
おかげでさらに迷うことになった。
仕方がないので、「α7III」と「α6600」を比べることにした。
ポルオカ
専門用語が多すぎてわからないので――――――そのうちオレは考えるのをやめた。
フルサイズとAPS-Cのセンサー差はあれど、性能は割と似ているじゃあないか。
シャッター速度や即拠点数は負けているが、バッテリー持ち・軽さでα6600が勝る。
ちなみに言っておくが、スペックを眺めても細かいことは全くわからない。だが一部の機能でα6600が優っていることは間違いない。
金額差は7万円。
カメラ沼に深く浸かると「フルサイズが欲しくなる」のかもしれない。だが、ピンときていないのだ。今のオレには、携帯性の方が魅力的に感じている。
ポルオカ
スペック表は全くの理解を超えていたのだが…性能はα7IIIに負けてねえはずだ。
4.持ち運びを優先した小型軽量サイズ
フルサイズカメラはレンズが多く、広角で高画質な写真が取れるのが魅力だと言う。その代わりレンズ・本体がデカくなり、重く高価になる。
フルサイズの良いところ
- APS-Cと比べてレンズが多い
- 広い範囲が写せる
- 高画質な写真が撮れる
フルサイズの悪いところ
- 大きくて重い
- レンズも高価
APS-Cカメラはレンズの種類は少ないが、本体・レンズが小さく安価なものが多い。
APS-Cの良いところ
- 被写体を大きく写せる
- 本体・レンズがコンパクト
- フルサイズより安価
APS-Cの悪いところ
- フルサイズと比べてレンズ種類が少ない
- 広い範囲が取れない
近くにあったフルサイズに近い重さの一眼レフカメラD5000を持ってみた。重い。こんなの頻繁に外に持っていくもんじゃあない。
もっとハマったら、α6600を売ってフルサイズミラーレスを買えばいい。それでいいはずだ。
ポルオカ
描写性能<携帯性だ。
と言うわけで、4つの買う理由を後付けした。
- ミラーレス市場はSONYが優勢
- α6600はAPS-Cミラーレスカメラのフラッグシップモデル
- フルサイズミラーレスα7IIIに遜色ない性能
- 持ち運びを優先した小型軽量サイズ
α6600に合わせていろんな小物をたくさん買ったので、また別の機会に紹介したい。
正直、カメラ小物を選ぶ時の方がわかりやすくて楽しかった。このカスタマイズ性・拡張性に、カメラ沼の底すら見えない悪意を感じた。
α6600を使ってみた
覚悟を決めきれないままにα6600が届いた。2日で到着、さすがAmazon。
しかし、カメラ到着の数日前から息子がインフルエンザにかかり、太陽(サン)のスタンド攻撃を受け続けているような状態が数日間続いた。
この間、カメラは箱に入ったままの状態となりスタートダッシュは年明けとなった。撮影できない時間は、レンズ図鑑や「初めてのカメラ」みたいな本を読む時間に使った。
おかげで、「APS-C」の名前の由来などという撮影に全く必要のない知識が身についた。
α6600の外観をチェック
思ってたよりも小さい。これがミラーレス機というやつか。
ポルオカ
手にしっくり馴染んできやがる。
全面にマグネシウム合金を採用していて、軽量のわりに強度がありそう。
ファインダーは0.39型の236万ドット。液晶パネルは3.0インチ92万ドットのタッチ対応。タッチでフォーカスポイントを調整できるが、ピンチやスワイプは対応していない。
液晶パネルは180度回転する。自撮り撮影や、動画を撮りながら写りを確認できる仕様。
ポルオカ
ギミックが無駄にかっこいい
バッテリーとSDカードは同じ位置に差し込む。SDカードの取り出しはラク。
バッテリー SDカード
左側面に、コネクタ類が集約されている。充電・データ転送用のMicroUSBとモニター出力用のMicroHDMI、入力用のマイクとヘッドホン端子の4つ。
ポルオカ
今さらMicroUSBかよォ?時代はUSB-Cだろうがよォーーーーッ!!!
マイクとヘッドホン端子が別れているので、動画撮影時に外部マイクを使いながら音声チェックできるのがポイントのようだ。
付属品をチェック
付属品はこんな感じ。
- バッテリー本体
- ファインダー用アイカップ
- カメラストラップ
- MicroUSBケーブル
- 充電アダプタ
αシリーズ専用のロゴ入りストラップがついてくるが、これは使わない。PeakDesignのおしゃれなヤツを買ったから。
バッテリー用の充電器はついていない。MicroUSBをα6600に接続して充電するのがデフォルトになりそう。いちいちバッテリーを抜く必要がないので、これは使いやすい。
レンズ SIGMA 16mm f1.4 dc dn
レンズはSIGMAの広角単焦点レンズを選んだ。ボケが強いオシャンティーな写真に憧れたからに他ならない。
広角の明るいレンズだ。レンズフィルターもしっかりと付けた。
イメージしていた一眼カメラよりも長く感じるが、かっこいいので満足している。
ちなみに、レンズ内手振れ補正はついていない。このレンズで撮った写真も載せるので見てほしい。
ぼかすのめっちゃ楽しい
モニターをタッチしたところにピントが合うので、ぼかすのが簡単ですごく楽しい。
簡単に、狙ったところをぼかせる。これはiPhoneのポートレートモードでは不可能だ。特に、被写体の手前を簡単にぼかせるので「なんか俺、写真上手くなったんじゃね?感」を簡単に味わえる。
めちゃくちゃ面白い。
Adobe Lightroomの補正がすごい
今までもライトルームを使って写真を編集していたのだが、Lightroomは一眼レンズの補正能力がめちゃくちゃすごい。
使っているレンズを検知して、広角レンズの歪みを自動補正してくれる。めちゃくちゃ感動した。
「一眼はLightroomとセット」って言っていた意味がやっとわかった。
iPhone11 Pro vs Sony a6600
せっかくなので、iPhoneポートレートモードの科学技術とレンズの自然なボケを戦わせてみた。違いがわかるだろうか。色味はLightroomで同じくらいに調整している。
正解は、AがiPhone11 Proポートレートモード。Bがa6600+SIGMA 16mm f1.4 dc dn。
よーく見ると、iPhoneはボケの処理が甘い。左の靴紐と靴の間がボケていなかったり、右の靴紐が背景と一緒にボカされている。
a6600で撮るとピントが面で取れるので、前に置いているブラシがちゃんとボケている。
気持ちいい。でもあまり気づいてもらえなくて悲しい。Twitterで投票してみると、4割の人はiPhone11 Proを一眼カメラと間違えるという結果になった。
iPhoneは薄く軽いので、日常生活の撮影にはiPhone11 Proでも十分かもしれない。
えらく自撮りを推してくる
α6600は、モニターが自撮り用に180°チルト稼働する。
5軸の動画手ブレ補正がついてチルト撮影できるので、YouTuberのような動画撮影者に愛用者が多いとか。オレはYouTuberじゃないから、この機能を活用する機会がなさそう。
せっかくなので、試しに自撮り撮影してみた。
ポルオカ
めちゃくちゃ美しい画質のおっさんが映り込んできた。
初期不良かと思った。
自分だった。
感動したのは、瞳オートフォーカス。人だけじゃなく動物の目にも勝手にフォーカスするので、移動している被写体をとってもピンボケしない。しかもAFが速い。
AFスピードは世界最速の0.02秒で世界最速らしい。
ポルオカ
我がソニーの科学力はァァァァァァァ 世界一ィィィィィィィィ
バッテリーめちゃくちゃ持つ
APS-C機の弱点は、電池持ちの弱さらしい。これ以外のモデルだと動画撮影モードで30分が限界なんだとか。
しかしa6600には、フルサイズカメラに使われる大容量バッテリーが使われている。
動画の連続撮影時間は250分。カメラしか使ってないからなんとも言えないが、1ヶ月充電しなくても電池が切れてない。もう予備バッテリーいらないんじゃない?
バッテリーが大型化した結果、グリップも大きくなって持ちやすい。
写真はこんな感じ
レンズはSIGMA 16mm f1.4 dc dn
冬っぽい寂れた雰囲気にしたかったけど、なかなかうまくは行かないようだ。
ブツ撮りもやっていきたいので、マクロレンズが欲しい。
ポートレート用に望遠ズームも欲しい。
カメラを買って一番強まった気持ちは「今、めっちゃレンズ欲しい。」に決まりした。
α6600レビューまとめ
というわけで、人生初のミラーレス一眼カメラSONY α6600を手に入れたわけだ。
高性能カメラiPhone11 Proを持っている私には不要の長物だろうと考えていたが用途が全然違った。
気軽にスナップを楽しんだり記録を残すために使うiPhoneのカメラと比べ、一眼カメラには表現力を広げる要素がある。テクニックや機能を学べば表現の幅が広がる。
それが、とてもおもしろい。
もう一つ。
カメラを持って出かけると、世界が違って見えることに気が付いた。今まで気に留めなかった風景や子供の仕草が視界に飛び込んで来る。
まるで、初めてメガネをかけたときのように視野が広がる感覚を覚えた。
カメラ沼から首だけ出している人たちの気持ちが、少しだけわかったような気がした。
明日はどんな景色に出会えるだろう。ファインダーを覗きながら考える。レンズは被写体を探していた。
ポルオカ
いかがでしたでしょうか?
ここが良い
- AFがめっちゃ速い
- 本体の直充電がラク
- 軽くてお手軽
- 自撮りでチェックできて便利
ここが残念
- 値段は全然お手軽じゃない
- 新しいレンズがめちゃくちゃ欲しくなる